ゴールデンエール

Duvel Tripel Hop(デュベルトリプルホップ)

投稿日:2021年4月21日 更新日:

Duvel Tripel Hop

「Duvel」というブランドロゴがラベルに光るDuvel Tripel Hop(デュベルトリプルホップ)は、ベルギー王国で誕生したビールです。ベルギーと言えば、ドイツなどと並んでビールの本場の一つとして知られていますが、その中でも有名なブランドと言えます。
ヨーロッパ産のビールに多い褐色の瓶入りですが、くびれが2ヶ所ある特徴的な形をしています。瓶入りなので、すっきりとしたビールそのままの味を楽しみたい人には大変おすすめです。
それでは詳しく見ていきましょう。

飲みやすいけど、3つのホップでさらに強い悪魔のビール

Duvel Tripel Hopは、ベルギーのゴールデンエールを代表するDuvelビールの姉妹ブランドで、グラスに注いだ時の色は、目の覚めるような美しい黄金色です。日本の一般的なビールに近い見た目ですが、従来のDuvelよりも1種類多い3つのホップを使い、味は苦味と甘味のバランスに優れていて香り高い、という特徴があります。
飲んでみると、素晴らしいコクやキレがあるのに加えてまろやかさも感じられる、口当たりの良いビールです。

Duvel Tripel Hopの「Duvel」とは、古い言葉で「悪魔」という意味があります。
Duvelブランドができたときに、試飲した近所の男性が「悪魔みたいなビールだ!」と言ったことで名付けられたのは有名なエピソードです。その名の通り、クセが強いビールの味が苦手だという人でも美味しく飲めてしまいます。

しかし、従来のDuvelがアルコール度数8.5%なのに比べてDuvel Tripel Hopは9.5%と高いので、気が付いたらかなり酔っぱらっているという事もあるかもしれません。
まさに悪魔の魅力を持っていますね。

Duvel Tripel Hop

最初はスタッフ向けに作られたビールだったDuvel Tripel Hop

レストランなどでは、まかない料理が本メニューに昇格したという話を聞くことも多いですが、Duvel Tripel Hopにもよく似た誕生エピソードがあります。
Duvel Tripel Hopが最初に作られたのは2007年ですが、本来は醸造所で働くスタッフ向けに作ったビールでした。
しかし、完成度が高くて美味しかったことから、2010年以降は毎年作られるようになったのだそうです。
元々のDuvelは、ビールの風味や香りを決めるホップを2種類使っているのですが、Duvel Tripel Hopでは、3種類のホップを絶妙な配合で使っています。

しかも、初めの工程で爽やかな苦味が特徴の「ザーツ」とちょっとスパイシーな「スティリアン・ゴールディング」の2種類のホップを使い、完成間近の段階で3種類目のホップを加えるという工夫が行われています。
最終段階でホップを入れるのは「ドライホッピング」というビール製造の手法で、ほぼ発酵が終わったタイミングでホップを追加投入することです。後から入れることで、ホップ本来の新鮮な風味が活きてくるのです。
どのホップを使うかは毎年変えていたそうですが、2017年からは特に人気が高かったシトラ・ホップを使ったDuvel Tripel Hopが中心になっており、ラベルにも「CITRA」の文字が入っています。

実はこのシトラ・ホップは消費者からの投票で選ばれたのだそうで、名前の通り柑橘系の香りが特徴になります。
そのため、もちろんDuvel Tripel Hopでもグレープフルーツやライム、パッションフルーツなどのフルーティさを感じられます。
独特の飲みやすさはここから来ているようですね。

Duvel Tripel Hop
Duvel Tripel Hop

小さなブルワリーからベルギーを代表するビールメーカーへ成長!

Duvel Tripel Hopを生んだモルトガット醸造所は、1871年にヤン・レオナルド・モルトガット氏が夫婦で立ち上げた小さなブルワリーからスタートしました。
創業当時、既にベルギー国内にはビール醸造所がたくさん乱立していました。
モルトガット醸造所もそうした中の一ブルワリーでしかありませんでしたが、徐々に頭角を現して、たちまち首都ブリュッセルでもファンを増やしていきました。
1900年代に入ると、モルトガット氏の2人の息子たちであるアルベールとヴィクトールも、ビール作りに加わります。

2人のうち1人は醸造の技術を磨き、1人はビールの運搬という役割分担をして、モルトガット醸造所にさらなる活気をもたらしました。
その頃、ベルギーはイギリスやスコットランドなどと近しい関係になりました。
イギリスからエールが輸入されるようになると、その影響を受けたモルトガット醸造所は、以降オリジナルのエール作りに情熱を燃やします。
紆余曲折あり、最高級の材料を使ってようやく1923年に完成したゴールデンエールには、Duvelという名前が付きました。

悪魔という衝撃的な商品名や今までにない風味が話題となり、1900年代中盤にはDuvelの人気はベルギーだけでなく、オランダを始めとした諸外国でも知名度を伸ばしていったのです。
現在では、世界で名を知られるベルギービールのDuvelブランドですが、絶え間ない研究の積み重ねと挑戦で生まれたのですね。
時代の移り変わりと共に、醸造所の経営者は代替わりを繰り返していますが、今でも品質や流通数を上げる努力を惜しみません。

個人的ビール評価(レビュー)

香り(アロマ):☆☆☆★★

フレーバー
苦味     :☆☆☆★★
甘み     :☆☆☆★★
酸味     :☆☆☆★★

ボディ    :☆☆☆★★
キレ     :☆☆☆★★
コク     :☆☆☆★★

悪魔(高アルコールなのに飲みやすい)感   :☆☆☆☆☆

類似のビールは・・・

Duvel(デュベル)
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その他情報

Duvel Tripel Hop
Duvel Tripel Hop

価格:600円程度
カロリー:未掲載
アルコール:9.5%
IBU(国際苦味単位):38

購入情報


   

公式情報

https://www.duvel.com/ja-jp

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執筆者:ktmm


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